At Benyia Mukayu: hot springs merge with the highest levels of hospitality
数ある日本の温泉の中でも、加賀県の山代温泉“べにや無何有”は和の文化と日本ならではのおもてなしを体感できる、私の大好きな憩いの湯宿。
奈良時代に白山を上っていた行基菩薩が温泉を見つけ、薬師如来を彫って白山大権現を奉ったことから、山代温泉と零方山薬王院温泉寺の長い歴史は始まります。
平安時代になると加賀に白山五院が建てられ、その霊性の高さから“薬師山”と崇められるようになりました。
そこでは僧侶たちが修行や学問に励み、温泉の施浴と薬草の調合によって多くの人々を救う治癒の場として薬師山は広まっていったのです。
そんな由緒正しき白山信仰の聖地、薬師山の薬王院温泉寺の本堂の跡地に佇む べにや無何有では、四季折々の自然を愛でながら温泉にゆったりと浸かり、日々の疲れを癒すことができます。
こちらが、私が滞在した“水浅葱”の部屋。
荘子の有名な言葉に“虚室生白”というものがありますが、その言葉の如く べにや無何有を手掛けた建築家の竹山聖氏は「部屋はからっぽなほど光が満ちる。何もないところにこそ自由な、とらわれない心がある」と語ります。
余白のような静かなひととき。
からっぽだからこそ、自由に満たされる豊かな時間…….
そんな想いが“無何有”という名に込められているのです。
自室の露天風呂でのんびりと過ごすもよし。
あるいは広々とした大浴場で、木々を眺めながらゆったりと湯に浸るのも幸せなひととき。
美肌の湯といわれるアルカリ性単純温泉で体の芯から温まった後は、円庭施術院(スパ)で薬師山ボディトリートメントを受けてリラックス。
補捨流調と呼ばれる薬草マトリックスを用いたカウンセリングの後、顧客ひとりひとりの体質や体調に合わせて薬草玉と漢方クリームをオーダーメイドし、その人に合った施術を施してくれます。
お夕食の懐石料理もとても美味しいけれど、特筆すべきは やはり何といっても充実した和朝食!
なんと、これが全て朝御飯なのです!!
この写真には写っていませんが、たらこも炭火で焼いて下さいました。
お料理のお品書きは女将の中道幸子さんの手描きというところからも、温かい心遣いが伝わってきます。
お茶室もあり、宿主の中道一成氏がたててくださるお抹茶をいただきながら、日本文化を慈しむこともできます。
2016年度のPrix Villégiature (プリ・ヴィレジアトゥール) の“Grand Prix of the Best Hotel in Asia ( 最優秀アジアホテル部門) ”と、“ Best interactive communication in the world (最優秀インタラクティヴ・コミュニケーション賞 )”のファイナリストにノミネートされている べにや無何有。
世界中から、大きな注目が集まっています!!
べにや無何有
〒922-0242
石川県 加賀市 山代温泉 55-1-3
Tel : 0761-77-1340
55-1-3 Yamashiro Onsen, Kaga, Ishikawa 922-0242 Japan
Te l: +81-761-77-1340
http://mukayu.com/